イタリア語・ロシア語

イタリア語・ロシア語

イタリア語

担当教員:三森 のぞみ、Patrizia Civitillo(パトリツィア・チヴィティッロ)

料理やファッション、サッカーなどを通して、イタリアは私たちにとってすっかり身近な国になりました。皆さんはすでに、日常生活の中でイタリア語を耳にしたり目にしたりしたことがあるはずです。イタリア料理といえば真っ先に思い浮かぶスパゲッティspaghettiやピザ(ピッツァpizzaはもちろん、ジェラートgelatoやパニーニpaniniも、もうおなじみの言葉です。ファッション雑誌やスポーツ雑誌には、カタカナ表記されたイタリア語があふれています。皆さんのあいだでも、ミラノMilanoのファッションに興味があったり、セリエA Serie Aのチームを応援している人がいるでしょう。また、イタリアは芸術と文化の国として知られています。フォルテforteやダ・カーポda capo、アカペラ(ア・カッペッラ)a cappellaやオペラoperaいった音楽用語は、すべてイタリア語です。古代ローマやルネサンスの歴史や美術に対する関心も衰えを知りませんし、イタリアの現代建築やインダストリアル・デザインは常に注目の的です。さらに、イタリアの政治や経済についても、以前に比べると報道される機会がずいぶんと増えてきました。こうしたイタリアの多彩な魅力を味わうため、今多くの日本人が実際にイタリアを訪れ、そして、熱心にイタリア語を学んでいます。
イタリア語の主な使用地域は、長靴型の半島とシチリアやサルデーニャといった島々からなる面積約30万km2のイタリア共和国、主な使用者はイタリア共和国に住む約6千万人のイタリア人たちです。フランス語やドイツ語、スペイン語と異なり、スイスの一部などを除けば、イタリア国外でイタリア語を日常的に使っている地域はあまりありません。また国内でも、一部ではドイツ語などを母語とする人々もいますし、サルデーニャ島には独自の言語が存在します。このようにイタリア語の使用人口は決して多くありませんが、上で述べたようなイタリアの歴史や文化、社会をより深く理解したいと思うならば、語学の学習を欠かすことはできません。
イタリア語は、古代ローマ人が使っていたラテン語の最も直接的な子孫です。文字の読み方はいわゆるローマ字読みと大体同じで、原則として語尾が母音で終わり、難しい子音が少ないため、発音の面から考えると、日本人にとって最も親しみやすい外国語の一つといえます。文法は複雑ですが、大変規則的な構造になっています。さらにイタリア語は、言語として成立した中世の頃からあまり大きく変化していないので、昔の人々が書いた文章でも比較的簡単に読むことができるという楽しみもあります。
SFCでは現在、イタリア語ベーシック1とベーシック2が開講されています(ベーシック2はベーシック1の修了者を対象とします)。ベーシックコースは、イタリア語の文法と会話の初歩を学び、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーション能力を養うことを主な目的としています。また、イタリアの歴史や社会事情を紹介する機会もできるだけ設け、イタリアに対する理解を深める手助けをしています。

ロシア語

担当教員:八島 雅彦

ロシア語は現在主にロシア連邦においてつかわれている言語ですが、ソ連邦の言語だったこともあり、その使用範囲はロシア連邦をはるかにこえて広がっており、政治・経済の国際関係においても重要な言語の一つであるといえるでしょう。また、スラブ系言語のなかの中心的な言語でもあり、ロシア語を学ぶことによって得られる言語観の広がりは、おそらくみなさんの予想をはるかにこえるものがあると思われます。世界にはこんな言語があり、こんな言葉で日常生活を営んでいる人々がいるのだ、という素朴な驚きをロシア語の学習はきっと与えてくれることと思います。
ロシア語は文字が英語やフランス語とやや異なるため、このコースの学習は文字の「いろは」から始めることになります。その意味で、まったくの1からのスタートとなりますので、予備知識なしではじめることができます。その一方で、半年で到達できる程度は限られており、中学の英語で考えれば、2年生程度かと思われます。もっとも、基礎が固まれば、あとは自習できますから、自習のできる基礎力の養成がこのコースの目標ということになります。
言語の学習には言語そのものの構造を理解して学ぶ側面と、もう一つ、その言語をとりまく自然や人々の暮らしを 学ぶ側面があります。そこでこのコースではロシアという国とそこに暮らす人々の文化や伝統についても学びます。
ロシア連邦の地球全体における位置づけや、ロシアという国の基本的な地理上の見方。歴史と宗教のおおまかな流 れ。20世紀最大の事件の一つであるロシア革命の基本的な知識とその問題点。代表的なロシア人の紹介など、基本的なことを幅広く紹介していきたいと考えています。
ロシア語そのものに興味がある人、ロシア革命に興味がある人、ロシア文学に興味がある人、あるいはロシアのバレエや音楽やスポーツに興味がある人など、ロシアについて学ぼうとする人々の興味関心はさまざまかと思いますが、どんな方向に進むにせよ、これだけは知っていて損はない、という知識を、このコースでは提供したいと考えています。
ロシア語ベーシックにはベーシック1とベーシック2があります。ベーシック2はベーシック1をすでに履修した人を対象に開講します。ベーシック2まで履修すれば、ロシア語の基礎力は万全といえるでしょう。
ロシア語ベーシックは、4月入学生・9月入学生ともに入学後1期目から履修することができます。履修者制限がある場合、希望者はSFC-SFSよりエントリーしてください。


ロシア語ベーシック履修者からのメッセージ

私はSFC入学当初から抱いていた「6つの国連公用語を読み書きできるようになりたい」という動機から、ロシア語を履修しました。初めて触れるキリル文字に当初は苦戦しましたが、授業での演習や課題、そして先生によるロシアの文化、文学、歴史に関する解説を通じてロシア語を学んでいく土台を身につけることができました。履修後も、辞書やインターネットなどの助けを借りながらではありながらも「自分はロシア語が読めるんだ」という自信から、書店や図書館でロシア関連の棚を訪れてみたり、ロシア関連のニュースに敏感になりました。 現在私はSFCで自然科学の分野で研究をしており、自身の研究活動の中でロシア語を使う場面は滅多にないにせよ、ロシア語を学ばなかった自分よりも、今の自分は広い視野で自身の研究分野や世界を見つめている自信があります。SFCの言語教育環境を最大限に活かすことは、その後の自分の進む道での視野を広めてくれるとともに、人生を豊かにする一助になると思います。

戸塚健介(総合政策学部2019年度卒業、政策・メディア研究科博士課程1年[2022年度春学期現在])


ロシア語ベーシック履修者からのメッセージ

文学や映画などのロシアや旧ソ連地域の芸術に興味があったこと、また北海道出身の私は高校在学中に北方領土在住の学生と交流する機会があり、その時の経験等がきっかけでロシア語の履修を選択しました。 ロシア語ベーシック1では文字の読み書きから丁寧に学びます。他の言語と異なりインテンシブやスキルなどはありませんが、独習できるレベルまで学ぶことができます。私自身ベーシック1の履修後、独学でロシア語を学びましたが、独習する上で授業で学んだ知識に大いに助けられました。 昨今の政治的状況から、日本のみならず世界的にロシア語及びロシア文化に対する反感が強まることも予想されます。しかしながら、言語を学ぶことは他者を理解することの第一歩であると考えています。逆説的ですが今こそロシア語を学ぶことをお勧めします。

村岡龍岳(環境情報学部2021年度卒業、カザン連邦大学に在籍中[2022年4月現在])