ドイツ語

ドイツ語

はじめに
充実した「モデル」プログラムでドイツ語を!

ドイツ語圏の「いま」を知る

ドイツ語は、ドイツ・オーストリア・スイス・リヒテンシュタイン・ルクセンブルクなどで公用語として使われ、ヨーロッパでは最大の話者人口を持つ言葉です。ドイツ語圏の国々は、文学、哲学・思想、音楽などの学問や文化で多くの人々を魅了するばかりでなく、都市計画や工業デザイン、環境に対する取り組みや福祉政策、移民・難民問題など、現代の生活と密接に関わる分野でも、私たちに大きな示唆を与えてくれます。また、多言語・多文化社会におけるコミュニケーションに関する研究や言語政策について深く学びたいという人にとっても、ドイツ語圏は格好の場といえましょう。あるいは第二次世界大戦の「過去の克服」への関心から、ドイツに興味を持つ人もいるかもしれません。サッカーやスキーなどに代表される競技スポーツについても、ドイツ発信の情報記事に触れることは多いでしょう。SFCドイツ語研究室は、こうしたドイツ語圏の「いま」にアプローチするドイツ語の教育に力を入れています。

コミュニケーション重視のドイツ語教育

「ドイツ語は難しそう・・・」と思っている人がいるかもしれませんが、それはこれまで皆さんが学んできた外国語の学習形態が文法・講読中心だったからにすぎません。SFCのドイツ語教育は、コミュニケーション主体の、使えるドイツ語の習得を第一の目標としています。特に初級では、SFC生のみなさんにとって重要な<コミュニケーションの場>と<話題>を中心に、短い<キーセンテンス>と<単語>の組み合わせをもとに勉強し、文法はあくまでもその補足として扱います。

SFCドイツ語の授業サイクル―1つの課の流れ―

SFCドイツ語の授業サイクル―1つの課の流れ―

ドイツ語の基礎を習得するインテンシブおよびベーシックの授業では、ドイツ語研究室のスタッフが作成した『Modelleモデル・問題発見のドイツ語』という教科書を使用します。これは、ドイツ語研究室でドイツ語教育に携わる教員が長い時間かけて共同で作り上げ、SFCで使用してきた教材を、ビデオ動画教材と本のかたちで出版したものです。多様なオンライン学習教材も用意されており、PCやタブレット・スマートフォン等のモバイル端末を使って授業時間以外にもドイツ語を学習することができます。
インテンシブ1・2の授業では、「自分について」ドイツ語で発信できる能力をつけること、これが第一の学習目標です。コンテンツの中心であるビデオスケッチでは、SFCに通うみなさんの生活環境を舞台としてドイツ語の世界が展開します。1年間の学習を通じて、自分の生活や考えをドイツ語で表現できる能力を身につけることができます。さらにインテンシブ3では、ビデオスケッチの舞台をドイツ語圏に移し、現地の地域性や文化を取り上げながらドイツ語のコミュニケーションに必要な表現やストラテジーを学びます。
インテンシブ3を修了した後は、スキルやドイツ語コンテンツ科目でドイツ語力をさらにアップさせていくことができます。短期海外研修にもぜひ参加するとよいでしょう。短期海外研修後のさらなるステップアップの機会として、1年間の派遣交換留学や、その他の奨学金による短期フィールドワークのチャンスもあります。こうして、楽しく、かつ充実したプログラムにもとづいて着実にドイツ語の勉強を続けていけば、実際に社会で「使えるドイツ語力」を身につけることができます。

科目ごとの授業内容

1. インテンシブコース

ドイツ語を集中して学習したい人にお勧めの理想的なコース。インテンシブ1~3(通称:G1、G2、G3)の3コースあり、インテンシブ1はまったくの初心者を対象としています。履修の条件はなく、ドイツ語に興味のある人なら大歓迎です。インテンシブ・コースでは、SFCドイツ語研究室が独自に作成した教科書『Modelleモデル・問題発見のドイツ語』とそれに準拠したビデオや音声教材を活用しながら、1課を4回の授業、すなわち1週間で学びます。
SFCではドイツ語で積極的に発信していく能力を重視していますので、古典的な文学作品を読むといったことは、少なくともインテンシブでは行いません。自分がその時点で持っている表現力・語彙力で、できるだけ多くのことを発信し、相手を説得したり合意形成を図ったりするカを習得することに重点を置いています。特にインテンシブ3ではドイツの大学生と定期的にビデオ・チャットを行いますので、それまでに学習したドイツ語を実際に使いながらコミュニケーション能力を高める機会が得られます。
インテンシブ3まで修了すれば、あらゆる場面に対応できる言語運用能力が養成され、政治、経済、社会、歴史、文化など、各自の専門分野に関連するテーマについて意見を交換することができるようになります。ドイツ語圏の大学や語学学校で開催される短期海外研修に参加するためのドイツ語力も十分身につきます。

2. ベーシック・コース

時間をかけてドイツ語力を習得したい人のためのコース。インテンシブ・コースの授業が週4回であるのに対し、ベーシック・コースの授業は週2回です。他の授業との関係で、週4回ドイツ語の授業に出るのは難しいという人などにおすすめしています。
インテンシブ・コースと同様、SFCドイツ語研究室が独自に作成した教科書『Modelleモデル・問題発見のドイツ語』とそれに準拠したビデオや音声教材を活用しながら、1課を4回の授業、すなわち2週間かけて学びます。つまり、ベーシック1修了がインテンシブ1の前半部分修了、ということになります。ベーシック1を修了すれば、ベーシック2に進むことができます。ベーシック2では、インテンシブ1の後半に相当する部分を学びます。ベーシック2を修了し、さらにドイツ語の勉強を続けたい人は、インテンシブ2へと進むことができます。

3. スキル

ドイツ語の「スキル」、すなわち技能のレベルアップを図るための、インテンシブを発展させた内容の授業で、原則としてインテンシブ3を修了していれば履修することができます*。インテンシブ3のさらに上の力をつけることを目標として、読む・書く・話す・聞くの4つの技能を訓練すると同時に、コミュニケーション能力・ストラテジーの向上を図ります(通称:G4、G5**)。ディスカッションやプレゼンテーションの技術を磨く授業、エッセイを執筆する授業、読解のストラテジーを習得する授業、ゲーテ・インスティトゥートやオーストリア政府の行う検定試験、ドイツ語技能検定試験(独検)などの各種試験対策を行う授業、短期海外研修の準備を行うコースなど、さまざまな授業が用意されています。

* 外国語資格認定試験に合格した人も履修可です。例外として、「海外研修準備コース」はインテンシブ・コースもしくはベーシック・コースと並行して、また、スキル「Schreiben」(クンスト先生担当)並びに「検定試験準備コース」(小笠原先生担当)はインテンシブ2以上のレベルでも履修できます。
** G4、G5はそれぞれ週に2コマ開講されていますが、2コマセットでの履修を推奨します。また、スキル科目は何度でも履修できますが、G4およびG5については担当教員の許可が必要です。

4. ドイツ語コンテンツ(講義科目)

講義とゼミナールをおりまぜた形式の授業で、直前の学期にスキルを履修していた人、インテンシブを修了した人を対象としています*。ドイツ語「を」学ぶだけでなく、ドイツ語「で」さまざまな対象について議論をしながら考え、学んでいくので、授業は原則としてドイツ語で行います。「メディア論」、「地域論」、「言語論」、「社会論」、「文化論」のほか、ドイツの大学との遠隔授業を行う「日独社会研究」(通称:オンラインゼミナール)という授業があります**。

* 外国語資格認定試験に合格した人も履修可です。
** コンテンツは、「言語コミュニケーション科目」としてだけでなく、「講義科目」としても履修可能です。履修登録時に科目コードを選択してください。

5. 短期海外研修

年に2回、夏休み、春休みの期間にドイツ語圏へ短期留学できます。
ドイツ語圏への短期海外研修は、みんなで一緒に同じ研修地に赴いてコースを受講するのではなく、ドイツ語圏の大学や、IIK、BerlinID、カール・ドゥイスベルク・センターおよびゲーテ・インスティトゥートなどの語学学校といった、さまざまな選択肢の中から各自で研修先を決定し、申し込みをし、単身で赴くという形式をとっています。研修先では、学生寮やユースホステルなどで生活しながら、授業を受講します。したがって、それだけ現地でドイツ語に接する機会も多く、短時間で大きなレベルアップを図ることができます。
海外に初めて一人で行くという人も多いので、そのための準備をスキル科目の中で行っています(「海外研修準備コース」火曜3限)。短期海外研修に行きたいと考えている人は必ず受講しましょう。
なお、ドイツ語圏での海外研修は、「ドイツ語海外研修B」(2単位)(もしくは「ドイツ語海外研修A」(4単位))として単位申請もできます*。奨学金の申請もできます。

* スキル科目「海外研修準備コース」を履修し、SFCで認められた授業時間数を満たした研修先を選び、その短期海外研修への参加が会議で認められ、短期海外研修に参加した方は、次の学期に開講予定の「ドイツ語海外研修B」(2単位)(もしくは「ドイツ語海外研修A」(4単位))を履修する資格があります。「ドイツ語海外研修B」(もしくは「ドイツ語海外研修A」)の単位を取得するには、次の学期に入ってから「ドイツ語海外研修B」(もしくは「ドイツ語海外研修A」)の履修登録を行った上で、決められた期日までに以下の3つを提出する必要があります。

  1. 短期海外研修先が発行した成績証明書ないし参加証明書の写し
  2. 日記
  3. フィールドワークについての報告書

5. その他

ドイツ語研究室では、ドイツ語圏の大学と共同で、タンデムも導入しています。ドイツ語を母語とする学生とチームを組み、お互いの学習言語(ドイツ語と日本語)を相互にブラッシュアップします。授業では、インテンシブ・コース3の履修と並行して行うタンデムの他に、短期海外研修や派遣交換留学の準備として導入するタンデム・プラス(Tandem Plus)があります。
また、夏休み、春休みにドイツ語圏でフィールドワークやインターンシップを行うこともできます。海外研修を終えた人に強く勧めます。自分のテーマ(たとえば、環境問題、都市計画、デザインなど)を決めて、そのための研究手段としてフィールドワーク(現地見学、インタビュー、アンケートなど)を行います。
さらに、ドイツ語圏の大学に1年間留学できる派遣交換留学制度もあります。慶應義塾大学は現在、ドイツ・オーストリア・スイス合わせて30以上もの大学と交換留学の提携を結んでおり、これらの大学に留学できます。毎年11月下旬に募集が始まります。大学によっては、奨学金も得ることができます。

ぜひみなさんも、この機会を活かして、ドイツ語を本当に「使える」ようになりませんか。

授業体系図

体系図

体系図

履修モデル図

履修モデル図

教員スタッフ

専任教員

藁谷郁美
Ikumi Waragai
ドイツ語教育、ドイツ文学、外国語学習環境デザイン
アンドレアス・マイヤー
Andreas Meyer
ドイツ語教育

非常勤教員

マルクス・グラースミュック
Markus Grasmück

ダグマー・クンスト
Dagmar Kunst

ペーター・ホイサーマン
Peter Häußermann

中川 純子
Junko Nakagawa

小笠原 藤子
Fujiko Ogasawara

アネッテ・リープハルト
Anette Liebhart

佐藤 友紀子
Yukiko Sato

ステファン・ブリュックナー
Stefan Brückner

ノイバー・ミヒャエル
Michael Neuber

山田・クロッツ・マティアスダニエル
Daniel Yamada

コーディネートアシスタント(CA)

河端マリアンネ

ドイツ語研究室について

ドイツ語研究室は、λ館4階のλ410にあります。SA(学生アシスタント)が月曜日・火曜日・水曜日・金曜日の1限から4限までの時間帯に常駐しています。TA(ティーチング・アシスタント)やCA(コーディネート・アシスタント)もいます。
ドイツ語の辞書や教科書、外部の試験対策用の問題集なども置いてあります。教員もTA・SAも、履修や学習に関するご相談にはいつでもよろこんで乗りますので、ぜひ気楽にご相談ください。
なお、教員にご相談があるときは、ドイツ語研究室専任スタッフにご連絡ください(doiken [at] sfc.keio.ac.jp)。事前にメールをいただければ、各教員のオフィスアワー以外の時間でも対応可能です。